インターネット時代において、サーバーの選択は非常に重要です。日本のVPS（仮想専用サーバー）3社のベーシックプランとN100（Intel CPU）マシンを比較してみたいとおもいます。

VPSのスペックとコスト

まず、日本の主要なVPS提供会社3社のベーシックプランを見てみましょう。ここでは、Windows OSを使用することを前提としています。

これらのVPSプランは、基本的なスペックを備えており、小規模なウェブサイトやアプリケーションのホスティングには適しています。しかし、CPUとメモリのスペックは限られており、リソースの必要なタスクには不十分です。また、ストレージ容量も50GBと限られており、大量のデータを扱うには不向きです。

N100マシンのスペックとコスト

次に、約2万円で購入可能なN100マシンのスペックを見てみましょう。

このN100マシンは、非常にコストパフォーマンスに優れた仕様となっています。特に注目すべきは、CPUが4コア/4スレッドである点と、メモリが8GBである点です。これは、VPSの2コア/1GBメモリと比較すると、大幅に強力です。また、ストレージも256GB SSDを備えており、VPSの50GB SSDよりもはるかに多くのデータを保存できます。

コスト比較

次に、コスト面での比較を行います。VPSのコストは月額料金で発生しますが、N100マシンの場合、初期投資としての購入費用と電気代がかかります。また、N100マシンの耐用年数を5年と仮定し、減価償却費を計算に含めます。

VPSの年間コスト

N100マシンの年間コスト

N100マシンの消費電力は約6Wです。これを24時間365日稼働させた場合の電気代を計算します。大手電力4社の電気料金を基にそれぞれ算出します。

N100マシンの耐用年数を5年と仮定し、購入費用の減価償却を年間コストに含めます。

これにより、N100マシンの年間コストは次のようになります。

5年間のランニングコスト比較

5年間の総コストを比較してみましょう。

VPSの5年間コスト

N100マシンの5年間コスト

接続速度について

FXにおいては、ロンドンのEquinixへのping（通信遅延時間）は、日本からだと他の地域に比べて遅くなります。

これは地理的な距離に起因する物理的な制約です。ただ、スキャルピングを行うトレードは現在の主流とは言えないため、pingが問題となることはまずありません。

また、多くの用途において、この遅延は実際の業務において大きな問題とはならないことが多いです。特にウェブホスティングや中小規模のアプリケーション運用では、ユーザーの体感速度に大きな差をもたらすことは少ないです。

N100マシンの優位性

これらのスペックおよびコストの比較から、N100マシンの優位性を以下の点で説明します。

1. 高いスペック

N100マシンは、VPSに比べて圧倒的に高いスペックを持っています。4コア/4スレッドのCPUと8GBのメモリは、VPSの2コア/1GBメモリを大きく上回り、リソースを必要とするタスクでもスムーズに処理できます。また、256GB SSDのストレージは、50GB SSDと比較してもはるかに多くのデータを保存できます。

2. コストパフォーマンス

5年間の総コストにおいても、N100マシンはVPSのベーシックプランよりも大幅に低いコストで運用可能です。特に長期間の運用を考えた場合、初期投資の回収後は電気代と減価償却費のみの支出となり、さらにコストパフォーマンスが向上します。

3. 自由度の高さ

N100マシンは自宅での設置・運用が可能なため、自分で設定やカスタマイズが行えます。VPSの場合、提供される環境に依存する部分が多く、自由度が制限されることがありますが、N100マシンであれば自分のニーズに合わせた柔軟な運用が可能です。

結論

日本のVPS3社のベーシックプランとN100マシンを比較した結果、N100マシンはスペック面で大きな優位性を持ち、コストパフォーマンスも非常に高いことがわかりました。

特にリソースを必要とするタスクや長期間の運用を考えている場合、N100マシンは非常に有力な選択肢となります。

接続速度の遅延が問題とならない多くのケースにおいて、自宅での運用による自由度の高さも加わり、N100マシンの導入を検討する価値は十分にあると言えるでしょう。

最新miniPCの動向

2024年9月29日においても、結論的にはN100CPUを超える性能とTDPのバランスを有したCPU/PCはまだ見当たりません。
今後しばらくはN100が覇権となるでしょうし、TDPの6Wを下回ろうものなら、相当ですね。。

参考表