テレグラムのmessageの処理において、太字など装飾がされていた時に読み取りできない問題に対処する方法を検討しているところです。
テレグラムAPIから受け取るメッセージのフォーマットを正確に処理するためには、メッセージ内の書式情報(エンティティ)を正確に解析し、必要に応じてMarkdown形式に変換していたのですが、今回の検証により、以前のコードが太字(bold)のエンティティを正しく処理できていなかったことが判明しました。
この記事では、この問題を修正するために最新のテレグラムAPIドキュメントを紹介し、コーディングついても言及したいと思います。
最新のテレグラムAPIドキュメントの特徴
テレグラムAPIは、メッセージの取得と解析において、さまざまなフォーマット情報を提供しています。最新のドキュメントによると、以下のような特徴があります:
- エンティティ情報の拡充: テレグラムAPIは、メッセージ内のテキストに対して詳細な情報を提供します。これには、
bold
(太字)、italic
(斜体)、underline
(下線)、strikethrough
(取り消し線)、code
(コードブロック)など、複数の書式タイプが含まれています。これにより、メッセージのフォーマットを正確に再現することが可能です。
- エンティティのネストと重複の処理: 最新のAPIは、エンティティのネスト(入れ子構造)や重複をサポートしています。たとえば、太字と斜体が同じテキストに適用されている場合、それを正確に再現するための情報が提供されます。
- 統一されたメッセージフォーマット: テレグラムAPIは、メッセージに関する情報を統一された形式で提供し、エンティティのオフセットと長さ(length)に基づいてテキストを操作することができます。これにより、テキストの一部に対してさまざまなスタイルを適用することが容易になります。
- 高度なメッセージ操作のサポート: 最新のテレグラムAPIは、メッセージの編集、削除、返信といった操作もサポートしています。
最新バージョンのコード修正
以下に、最新のテレグラムAPIドキュメントを参照して修正したコードを示します。このコードは、エンティティ情報を正確に解析し、太字やその他の書式をMarkdown形式で適切に反映させることができるようになっています。
一部抜粋※
def extract_formatted_text(self, message):”””メッセージの書式情報を使用してテキストを抽出し、Markdownとしてフォーマットする”””
if ‘text’ in message:
text = message[‘text’]
if ‘entities’ in message:
entities = message[‘entities’]
formatted_text = “”
last_offset = 0
for entity in entities:
offset = entity[‘offset’]
length = entity[‘length’]
# 書式なしのテキスト部分を追加
if last_offset < offset:
formatted_text += text[last_offset:offset]
# 書式付きのテキストを追加
entity_text = text[offset:offset + length]
if entity[‘type’] == ‘bold’:
formatted_text += f”**{entity_text}**” # 太字用のMarkdown記法
elif entity[‘type’] == ‘italic’:
formatted_text += f”_{entity_text}_” # 斜体用のMarkdown記法
elif entity[‘type’] == ‘underline’:
formatted_text += f”<u>{entity_text}</u>” # 下線用のHTML記法(Markdownには下線記法がないため)
elif entity[‘type’] == ‘strikethrough’:
formatted_text += f”~~{entity_text}~~” # 取り消し線用のMarkdown記法
elif entity[‘type’] == ‘code’:
formatted_text += f”`{entity_text}`” # コード用のMarkdown記法
else:
formatted_text += entity_text # 他の書式はそのまま
last_offset = offset + length
# メッセージの最後の部分を追加
formatted_text += text[last_offset:]
return formatted_text
else:
return text # エンティティがない場合はそのまま返す
return ”
def process_message(self, message):
try:
message = message.upper().replace(“\n”, ” “)
print(“Processed message:”, message)
signals = []
改善内容の要約
- エンティティ処理の強化: 太字や斜体だけでなく、下線、取り消し線、コードブロックなどの他の書式も適切に処理するように改善しました。
- フォーマット情報の正確な適用: 各エンティティのオフセットと長さを正確に計算し、テキストの全範囲に適用しました。
- 最新のテレグラムAPIへの対応: 最新のAPIドキュメントを参照し、変更点を反映させることで、より信頼性の高いメッセージ処理を実現しました。
結論
これらの改善により、テレグラムからのシグナル取得とフォーマット処理がより正確かつ効率的になりました。この新しいコードバージョンは、最新のテレグラムAPIに完全に対応しており、取引戦略の実行において重要なリアルタイムシグナルの処理をより信頼性の高いものにします。これにより、トレーダーは市場の動きをリアルタイムで捉え、迅速かつ正確な意思決定を行うことが可能となります。
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