【富士通冤罪】英会計システムの富士通責任なすりつけ…でも日本の官公庁と蜜月だよね?

富士通の会計システムの欠陥が浮き彫りになり、富士通側も「道義的責任はある」コメント。

しかし基幹システムは元の子会社が作ったものであり、なおかつ欠陥があると分かっていながら放置し続けてきた英検察サイドにも落ち度が大きいとされ、この話のみでいえばどうも富士通って可哀想じゃない?って思うところ。

ただ官公庁に食い込む富士通やNECは出鱈目な金額を国や自治体に要求し続けてきており、カネが垂れ流されている現状も見過ごしてはいけない。

信じられないくらいに高いコスト

「ちょっと高すぎる」とある見積もり資料を見た第三者の専門家は天を仰いだ。そう、それは、大手企業が出してきた見積書である。(ほぼ実話)

私たちが暮らしている自治体はほぼすべてデジタル化が推進されており、その対応については富士通やNEC、NTTデータなどに頼っている。

入札は熾烈な競争ではあるが、実は一度勝ち抜けば一生その恩恵に浴することができる。もはや”利権”ともいえよう。

基本的に、行政には会計年度があって、契約期間は1年である。長期継続契約であったり、債務負担行為など、議会の議決を経てする長期的な契約もあるが、次から話すことを思えば結局同じである。

なぜなら入札にによって仕事を勝ち取った後、待っているのは翌年度の仕事だからだ。

何か。それは、2号随契と呼ばれる随意契約である。

これは、地方自治法施行令第167条の2第1第2号の規定であるが、ざっくり言えば「性質または目的が競争入札に適しないもの(を随意(任意の相手と)契約することができること)とする」というものである。

「A社が一度システムを作り上げたら保守運用は別のところがやるのは危険、基幹システムに関する専門的知見を持ったAに任せるほかない。したがって2号随契!」

という形で随意契約ができてしまうのである。信じられないかもしれないが至極真面目にである。そしてそれはほぼ永久に。

一度勝ちさえすればなんのかんのと、同じIT業者がずっと仕事をし、不要ともいえる莫大な金が注入され続けることになるのだ。

ここで考えるべきは保守点検

基幹システムを作ったら、その次は保守点検。その費用を永久に行政から吸い上げることで、IT企業は私服を肥やしている。これが日本のIT業界の現実である。

この行政との蜜月は、なぜ富士通やNECなどの業者に偏るのかは筆者にも分からない。

ITベンチャーなどの参入を許さない余地があるか、はたまた官僚が裏で繋がっているか、のどちらかだと思う。時に総務省系キャリアが各自治体に出向してIT化の陣頭指揮を執ることも多く、また、企業側も営業部隊も多いだろうから、どちらもあり得る話だと私は思っている。

しかし当たり前の話、システムを作ったら保守をしてもらうべきであり、英会計システムについて、富士通が保守点検業務を継続して行っていなかったり、他の業者が行っていたり、はたまた全く行われていなかったとしたら、その責任を富士通に押し付けるのは出鱈目にもほどがあるといえよう。

その会計システムは1999年から2015年まで稼働したというのだから、例えるならWindows98をを使って不具合が出て損害を訴えるのに近く、このアナロジーであればどう考えてもアプデや対策をしない方が常識的でないとされるだろう。そもそもWin98が未だバグだらけの世の中で99年のシステムの信頼性などたかが知れているはずである。

同情できない側面があるとすれば

同情できない側面があるとすれば、まさしく富士通が保守を継続して行っていたときだが、今報じられているメインソースにおいてはそのことについて私は確認できていない。

また、行政に取り入ってサービスを展開するプロである富士通なので、そもそもこのようなHHについては敏感であるべきだったのに手をこまねいていたとしたら、はなはだ疑問である。

いずれにしても、今現代の日本行政においては、通常のIT企業では考えられないほど高額の1人日のコスト、つまり税金が、こういった大企業に吸い尽くされている。

「道義的責任」を持ち出したのは、このように行政と蜜月であり続けた過去を回顧してのことであろう。

私たち日本人は安易なIT化の波に洗脳されるばかりではなく、このことにより関心を持ち、企業側の責任を改めて問い、そしてあり方を考える時代に差し掛かっているのかもしれない。

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