サブプライム崩壊(リーマンショック)を引き起こしたMBS債の問題について記していきたいと思います。
問題点1:サブプライムローンの信用リスクの高さ
サブプライムローンは、信用の低い借り手に対する高金利のローンです。これらのローンには、借り手が返済不能に陥る可能性が高いというリスクがあります。しかし、MBS債に組み込まれたサブプライムローンは、信用力の高いローンと同じように評価されていました。
問題点2:MBS債の不透明性
MBS債は、複数のローンが組み合わされた複雑な金融商品です。これらの債券の中身が十分に理解されていなかったため、投資家はそのリスクを過小評価していました。
問題点3:レバレッジの高さ
投資銀行は、MBS債を含む多くの金融商品を大量に購入し、レバレッジをかけてこれらの商品に投資しました。しかし、このレバレッジをかけた投資戦略は、市場が下落した場合には損失が拡大することを意味しています。
以上のような要因が組み合わさって、MBS債の問題が引き起こされました。MBS債の価値が急落したことで、多くの金融機関が巨額の損失を被り、世界的な金融危機が発生しました。
現在でも取引されているのはなぜか?
MBS債を起因として大手銀行が破産しました。しかし、
理由1:長期的な収益を追求する投資家が需要を持っているため
MBS債は、複数の住宅ローンが組み合わさって構成されるため、その収益は比較的安定しています。したがって、長期的な収益を追求する年金基金や保険会社などの投資家は、MBS債に投資することでリスクを分散させ、安定した収益を得ることができます。
理由2:資産運用の多様化を目的とした投資家が需要を持っているため
投資家は、資産運用を多様化することでリスクを分散させることができます。そのため、MBS債は、株式や債券などの他の資産と一緒にポートフォリオに組み込まれ、リスクを分散するためのツールとして需要があります。
理由3:政府支援があるため
サブプライム崩壊以降、政府は住宅ローン市場を安定化するための様々な支援策を講じてきました。例えば、住宅ローン市場をサポートするために設立された政府機関、Fannie MaeやFreddie Macは、MBS債の発行に関与しています。これらの支援策により、MBS債の信用リスクが低下し、投資家が再びMBS債に投資することができるようになりました。
歴史が繰り返される可能性は?
経済や社会のシステムが不確実性などの要素が多く含まれているためです。上記のようなMBS債の不良債権化は現在も発生し続けています。
過去の出来事を教訓とし、対策を講じることは大事ですが、ウォールストリートが物理的に崩壊して刷新されたものではない以上、同じ金融錬金術は繰り返され、崩壊をする、ということが起こりやすくなっているともいえるでしょう。