あるシグナルにおいては、オーバーナイトポジションを持つ際、SLを一時外すことを推奨されることが良くあります。
これはオーバーナイト後約1時間、スプレッドが大きくなり、あらかじめ指定されていたSLに引っ掛かる可能性が高いからです。
しかし、これについては私たちの日豪チームにおいて、肯定論と否定論があります。それをご紹介し、見解を総合的にまとめたいと思います。
肯定論
肯定論は、やはりオーバーナイトのポジション、特にマイナー通貨を用いている場合においては、スプレッドが40~50pipsになることもあり、必然とSLに引っ掛かりやすくなるため、SL外し(remove SL)は必要ではないかという説であり、いわば至極最もな話です。
否定論
否定論は、「そもそもオーバーナイトを見越したポジションでSLが浅いのがナンセンスであり、どうせそういうシグナルはSLに引っ掛かる。したがってそのようなオーバーナイトの際にSLを取り外す必要性を感じない。」という見方です。
少し厳しい見方ですが、そもそもSLに近めである、良いポジションと言い難いものなので、遅かれ早かれ引っ掛かる、という見方もできなくはありません。
否定論の気持ちはわかるか…
そもそもSLというのはセーフティネットの一つであり、セーフティネットが本来生じるべきでないとこで生じるのは妨げられるべきであるというのが私の考えです。
否定論の解決策としては、オフセット…つまりSL自体をすでに下に下げておくということです。この方法も確かに一つの方法論とはいえるのですが、そうなるとリスクリワードの比率が狂うため、若干危険なトレードになってしまうことは言うまでもありません。
どうするべきか
やはり、オーバーナイトのremove stoplossは重要と考えます。B-Bookのブローカーは、トレーダーを狩りつくすのが好きなので、とにかくオーバーナイトにスプレッドが広くなります。
これで痛い目を見た人もたくさんいらっしゃることでしょう。もちろんTradeview(末尾参照)などの優良ブローカーであれば、ある程度妨げられますが、それにしてもマイナーな通貨は、スプレッドがどうしても開いてしまうもの。
上手く機転を利かせながら、オーバーナイトのストップ外しを行っておきたいものです。
そもそも持ち越すべきか?
この議論も実は存在します。マーケットサイクルとして一週間を捉えた時、成功したトレードがずっと続くとは限りません。転換の水曜日ではトレンドが変わる可能性もありますし、トリプルスワップの兼ね合いもあります。
トリプルスワップ…つまりスワップ3倍デーの場合、マイナススワップで運用していたとしたら、大損失です。
トリプルとまではいかずとも、こういったデイリー・クロージングを意識することも有用なディーリングの組み立てとしては決して悪いものではないと思います。